既に、ご存知の方も多いと思いますが【サッちゃん'ち】と言う屋号で小動物の繁殖をしています。その部分に賛否両論あると思いますが、理由は・・・いろいろあります。
輸入される動物が背負うリスクを減らしたい事や、海外から雑種大国と呼ばれている汚名を返上したい事、ペット業界に夢を抱く学生たちに種や品種を正確に理解させたい事、繁殖と寿命の関係を解明したい事、モルモットの品種を守りたい事など・・・。
このところ多頭飼育崩壊やブリーダー摘発など、悲しい現実を突きつけられる事も多くなりました。
劣悪な環境で動物を飼育し続けるプロと呼ばれる人たち〜虐待を虐待と認識できない人たちまで、日の当たらない闇の世界では多くの動物たちが辛い時間を過ごしている事でしょう。
「1頭でも多くの動物たちを救いたい。」その思いは同じですが、私は少し先の未来を見つめようとしています。
近頃やたらと耳にする「ペットショップは要らない。」と言う意見。
本当に要らないでしょうか?
子供が生き物を飼うと言う事にも色々なご意見があると思いますが、子供が未熟さ故にハムスターを凍死させてしまったとしたら、それは虐待なのでしょうか?
子供にハムスターの飼育を許可した親は、ハムスターについて十分な知識がある人だけなのでしょうか?
私の子供時代は、今のような近代的なペットショップではなく、鳥獣店と呼ばれる小さな個人店が主流でした。店に近づけば独特な匂いと共に、賑やかな小鳥のさえずりが聞こえ、どこの店主も無精髭で無愛想な事が多かった気がします。それでも私たち子供にとっては、憧れの存在であり、先生でした。
月日が流れ、時代も変わり、いつしか憧れの存在だった店主も消え、ネット社会が出来上がりました。便利になったと言えばそうかもしれませんが、多すぎる情報から真実のみを引き出すのは至難の業となり、真偽の判別が出来るのは経験や知識のある人だけとなってしまったような気もします。
半世紀前までは、子供が最初に飼い始めるペットは大半が小鳥で→ハムスター→ウサギ→と幾つかのステップを踏まえて、ようやくイヌが飼えると言うプロセスが存在していたように思います。ですが、いつしかその流れは消え、良くも悪くも誰でも望み通りの動物をペットとして飼育し始める事が容易になり、私も生き物の飼育について改めて考える事が多くなりました。
そして、動物たちの笑顔を守る事は、地球を守る事にもつながっている事に気付きました。
《ヒトの暮らしを豊かにする事》と《動物の暮らしを守る事》相反する両者をどちらも願うのは矛盾が生じる不可能な事なのかもしれません。ですが、それでもより良い未来を目指そうと全てのヒトが動き出せば、きっと未来は開けるはずです。
【誰かがしてくれるのではなく、自分ができる事から始める。】
現状を伝え、教育と絡め啓蒙していく事こそが、24の使命なのではないかと思い始めています。
=続=
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